機能食品通信084号

■今回のテーマ
・研究レビューの作成補佐・代行。

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 皆様こんにちは。機能食品研究所、梅田です。外の暑さが少しずつ和らいでまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 先月号は、医薬品などの展示会『インターフェックスジャパン』に出展しましたお話でした。お客様から「展示ブース前に休憩スペースが有ったね。あそこを拠点にして会場を見てまわったよ。」「展示会準備の舞台裏が読めて面白かった。」「展示会で寄せられた質問を自社サービス創出に繋げていますね。」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。いつも励みになっております。
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展示ブース前に休憩スペースが有りました

また機能食品通信の構成について「専門家の先生や、機能食品研究所のスタッフによる専門性の有るコラムを追加すると良いのでは?」「研究とは違う日常の話でも良いので、社内外問わず誰かに『ひと事』をお願いするのもニュースレターで良く見かける方法ですよ。」というお声もいただいております。ありがとうございます。試行錯誤しながらコラムのコーナーを創り上げられればと思います。

 

■研究レビューの作成補佐・代行

  • 機能性表示食品の届出における研究レビュー

 2015年4月より届出の受付が開始された消費者庁の新制度に「機能性表示食品」が有ります。この制度は既存の消費者庁による制度「特定保健用食品」に比べ、機能性の表示に関するハードルが低いとされています(場合によっては特保並に研究資料が必要な事も)。この機能性表示食品の届出には【①安全性の根拠 ②生産・製造及び品質の管理 ③健康被害の情報収集体制 ④機能性の根拠 ⑤表示の内容】の情報が必要となります。そして「④機能性の根拠」については『A.最終製品を用いた臨床試験(ヒト試験)結果を査読付きの論文に投稿したもの』または『B.最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー(SR: システマティックレビュー)』が必要となります。この『B.研究レビュー』とは、自社・他社・他機関などで行われた臨床試験(ヒト試験)結果の論文・研究計画を探索し、それらを集約したうえで各結果を数値化してそれらの科学的根拠を評価するものです。

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機能性表示食品の届出で用いる情報

 

  • 臨床試験実施・論文執筆・論文読解の毎日

弊社は臨床試験受託会社として2004年に起業し、臨床試験の実施や結果の論文執筆などを続けております。臨床試験の研究計画を立てる時に、その臨床試験で用いる有効性関与成分または類似成分に於ける有効性を確認している論文を探索し「有効性を確認する時に注意しておくべき点・参考となる情報が有るか?」を調べ、安全性を確認している論文や各種資料から「安全性に問題が無いか?」も入念に調べます。そのため、弊社は論文や関連資料を黙々と目を通す事が日課となっております。これら臨床試験の実施・論文執筆・論文読解の毎日が、研究レビュー作成補佐・代行サービス創出に繋がるとは2004年の起業当時は全く思っておりませんでした。

 

  • お手伝いの機会が増えてまいりました

 お客様は今後も様々な機能性表示食品を開発・届出され続けられると思います。つまりお客様ご自身で今後のアイディアを立案していただけるようにするには、なるべく多くの工程をお客様にご経験いただく方が良いかもしれません。そのため弊社はお客様のお手伝いという立ち位置で居ります。もちろん全て代行してというリクエストにもお応えしますが、弊社が昨春から行っている『たった90分間で皆様に「機能性表示食品の制度」を理解していただける出張セミナー(社内研修)』を受けていただきますと「思いの外、自分たちで出来そうな部分が多いね。始めは外注に丸投げと思っていたけど、やっぱり手伝いという立ち位置でお願いするよ。」とお客様のお考えが変わられる事がほとんどです。

 機能性表示食品の届出が始まる1~2年前までは『制度説明や届出書類の作成支援・代行、そして必要な場合は臨床試験の実施』という弊社のサービス提供体制を予想しておりました。しかし制度が始まる半年前頃から「研究レビューを手伝って欲しい」というリクエストを数多くいただくようになりました。弊社はお客様のご要望・お声によって新規サービスを創出しております事から、お客様のお役に立てるのであればと、その時点で弊社の出来る範囲を明確にお伝えし、出来る範囲からお手伝いさせていただき、徐々にその範囲が拡大して現在に至ります。

 

  • 事前調査サービスを創りました理由

 お客様から展示会・お電話・面談などでお話を伺う時に「研究レビューって、自社内でやっていく時に何時間かかるかな?」「所要時間の予想がつかないと仕事の計画を立てられない。」「所要時間が多い時は外注したい。」というお声を多くいただきました。そこで、予想される所要時間を簡易的にお調べする『事前調査サービス』を創出しました。

 

  • 事前調査サービスの内容項目

 この事前調査サービスですが『研究レビュー作成にかかると予想される時間』と『その根拠』を報告書にして提出させていただくサービスです。詳細の調査では無いため、実際に作成に着手された時に所要時間が前後する事が有る事をご了承いただいたうえでご依頼いただいております。
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報告書イメージ

作業は以下の順序で行います。『1.お客様からいただきました論文を拝読。これにより有効性関与成分に関する下調べが速くなります。』『2.安全性書類の確認。副作用、医薬品との阻害・亢進作用など知っておきますと論文検索の工程にて参考になります。』『3.機能性書類の確認。1.でいただきました論文内容のみで充足出来る場合は不要です。』『4.論文数の簡易検索。お客様がお持ちの論文の他に、大体どれくらい論文が存在するかを把握します。』『5.報告書の作成およびご報告。報告書(案)を用いてご報告します。そのご報告時にいただきましたご質問内容を報告書(案)に追記して完成となります。』

 

 その『研究レビュー作成にかかると予想される時間』を明記した報告書内の【結論部分】は以下のような感じになります。

① 目的立て  ●時間=2名の研究員×●時間
 発売されている機能性表示食品「●●●番」「●●●番」の届出を参考に、機能性表示の文言について■■という機能性に焦点を当てるべきか、▼▼▼という機能性に焦点を当てるべきか、両方に焦点を当てるべきかを検討し、それに沿って目的を立てていただくのも方法の1つです。

② 文献検索  ●時間=2名の研究員×●時間
 検索をかけた後、検索日・検索結果の数値・文献を除外していく工程のフロー図・除外した文献の名称等情報などを研究レビューに記載していただきます。検索エンジンのうちPubMed(パブメド)やUMIN(ユーミン)は無料使用出来ますが、有料のものはIDやPASSの発行に2週前後要するものも有るため前もって発行手続きをされる事をお勧めします。

③ 論文内容の数値化・評価  ●時間=2名の研究員×●時間
 その論文の研究に恣意・科学的なミスが入っていないか等について、スコア付けをしていただきます。スコア付けを各研究員各々で行った後、照らし合わせる事を留意してください(他の工程も各々の研究員で行うべき内容が有ります事にご注意願います)。

④ 文章化  ●●時間=2名の研究員×●時間
 ①②③の内容を文章化していただきます。この文章に記載した内容を基に、商品のパッケージに記載する文言を作文する事になるため、パッケージに入れ込みたい内容を研究レビューに記載する必要が有ります。研究レビューは読み込んだ論文を元に作成する事から、論文から読み解けない内容を恣意的に記載される事は避ける必要が有ります。
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報告書内、結論部分の構成

このような報告書を提出させていただく事により、お客様が作成される時の予想所要時間と大まかな手順をお知りいただける事になります。

 

  • 作成補佐もお任せください
     機能性表示食品の届出等に関するガイドライン内、別紙3【システマティックレビューの実施に係る考え方(例)】に以下の通りあります『SRの客観性を保つために、レビューワーは原則として2名以上とする。関連研究のスクリーニングは2名(A、B)以上が独立して行い、それぞれの結果に相違点や疑問点があれば両者の間で協議することとする。協議の結果、それらの解決が困難な場合は、別のもう1名(C)以上が仲裁する。レビューワーA、Bには関連分野の学術論文(英語及び日本語)を批判的に吟味できるスキルが求められる。また、レビューワーCについては、このようなスキルに加えて、博士又は修士の学位を有すること、査読付き学術論文の筆頭著者としての執筆経験を有すること、SRに精通していることなどを満たす者であることが望まれる。上記のようなスキルを持つ者が身近にいない場合は、SRの一部又は全部の作業について、専門家への協力依頼等を行うことも可能である。』つまり、A、Bを御社様内で分担される時に判断に迷われましたらCとして弊社をお手伝いにお招きいただく方法もありますし、ご多忙な場合は弊社にA、B、C全てを担当させていただく方法もございます。

 このように弊社では、機能性表示食品の届出書類作成について、機能性評価【A.臨床試験の実施】【B.研究レビューの作成】も含め全てサポートさせていただきます。ご興味いただけました方は、同封しましたFAX用紙やお電話等でお気軽にお問い合わせください。

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FAX用紙(PDF版はこちら)

 

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