機能食品通信058号

■今回のテーマ

・ 紙上展示会 

   その1(餅つき編)

 機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

 先月号は『5月の展示会(アイフィア)の現場にて数時間のうちに展示物が変化しました。』というお話でした。

「変化していく様や会場のイメージが写真でも示されていて、分かりやすかった。」「7月(インターフェックスのように大きくブースを構える時)と違って、5月は横幅2メートルの空間のみでいかに呼び込むかの試行錯誤。なかなか楽しく読ませて貰いました。」「今は出先で印刷までできる時代、昔は手書きでした。」「通信で毎年初夏頃に展示会の話題を読むたびに今年こそ声をかけに行こうと思っておりました。梅田さんと会場で会えて嬉しかったです。」「次号のテーマですが、来場できなかった方のために紙上展示会みたいな乗りで、写真にあるパネルの内容を説明してはいかがでしょうか?」というお言葉やアイディアをいただきました。皆様、ありがとうございました。とても嬉しいです。

紙上展示会 その1(餅つき編)

■今年で9年目

 7月頭に東京ビックサイトで行われましたインターフェックスジャパンという医薬品の展示会に出展いたしました。お越しいただきました皆様、現場でお世話になりました皆様にお礼を申し上げます。

 

 医薬品・スキンケア剤の受託製造をされている万協製薬株式会社様と出展を毎年ご一緒させていただき、9年目。万協製薬様に会いにいらっしゃった製薬メーカー様・化粧品メーカー様に私もご挨拶させていただけます事から、皆様から「毎年会うよね。そうか、もう9年目なのか。」「前に会った時から送ってくれている機能食品通信、読んでいるよ。今年も頑張っているね。」と励ましのお言葉をいただいております。とても嬉しいです。

そして今年は2年前の時と同じく、隣同士かつ背中合わせで『三重メディカルバレー様』『三重県薬事工業会様』の共同ブースが有り、相互のお客様の行き来も盛んでした。

■紙上展示会

 展示会に来られなかったかたから「どんな会話をしているの? 興味有ります。」「来場できなかった方のために紙上展示会みたいな乗りで、写真にあるパネルの内容を説明してはいかがでしょうか?」というお声をいくつかいただきました。今号から数回にわたり、展示会場でよくいただくご質問について、回答も合わせてこの紙上にて説明させていただきます。

■先ずは初対面

 ブース前にはテレビ画面が有り、私の声のナレーションと試験会場の映像が流れます。バックミュージックは昨年と同じくテレビドラマ『孤独のグルメ』の曲です(使用許可については46号に掲載)。

チラシ立てには『臨床試験受託』という言葉が目立つ緑色の紙で作ったチラシが入っております。足を止められたかたにはチラシと名刺をお渡しし「いつでもお問い合わせください」とお伝えして完了です。

え、それだけで完了? はい、会場に1000社以上のブースが有って全てをご覧になられる方々をお引き留めしては申し訳無いと思ったからです。

■大学の先生と餅つき連携

これがチラシの表紙です。この機能食品通信と同じ紙(緑色)を使い、4ページ構成となっております。

 まず一番始めに多くいただく質問は「大学の先生って忙しくて、なかなか話が進まないのじゃないの?」という内容。

「なぜそういう質問をされるのですか?」と伺うと「テレビドラマとかで大学病院を見るけど、何だか敷居が高そう。色んな製薬会社さんと廊下で並んで待つのでしょ?」「前に余所の大学の先生にお願いしたら、先生が忙しすぎて話が進まず苦労した。」との事。なるほど、そういう理由から生じる質問だったのですね。常に最新の知識と技術を用いて研究をされている大学の先生ですが、常に膨大な『診察・治療・手術・教育・研究』を同時進行されています。そのようなご多忙な先生と弊社は餅つき方式で連携を実現しております。 

 餅つきの杵で餅をつかれるのが先生であれば、臼の餅を手で整えたり新しい餅米を投入するのが弊社です。『わんこそば』で言うなら先生が「次」と思われる一瞬前にサッとお椀入れるのが弊社だと思っております。いずれもテンポとタイミングが重要です。杵を振り下ろされたのに「おいおい~、餅が入ってないよ。」とか、「次のそば、未だ?」となっては連携失敗です。先生の1つ1つの動作がものすごく速いので、その速度に付いていけるよう弊社は日々鍛錬を行っております。

たとえば『試験内容についての打合せ』の時には、多くの内容を一目で把握していただける資料を作り、メーカー様とも前もって入念に打ち合わせておき「ここは絶対に先生にご判断いただかねばなりませんね。」のように打ち合わせを入念にしております。打合せで使う資料は数枚ですが、いつ何を聞かれても良いよう、関連書類にカバンに忍ばせてあります。

『書類作成』では先生にご判断いただく部分を白紙で出さず「勝手に作文しましたが、修正をお願いします。」となるべくお手間を減らせられるようにします。もちろん全文赤ペンで真っ赤に修正されてくる事もあります。その時は、もっと実力をつけて先生のご判断に近い内容をご提案文に入れられるよう成長しようと気を引き締めます。

『結果の報告』は先生とメーカー様にご覧いただきやすいよう、グラフの線の太さと色、表の構成を工夫しております。何よりも自分が言い間違いをする事防止にもなっております。メーカー様が自社に持ち帰られて社内説明していただきやすいように、グラフ内に吹き出しや矢印を入れて「このグラフは数値が高いと保湿性高い」とか、「初期値に対して20mg/dl 有意に下がっており、血糖値効果作用があります」と分かりやすくしております。更に機器写真なども入れて、記憶に残りやすくもしております。

 この餅つき方式を意識し始めたのは私が三重大学 医学部大学院(医学系研究科)の皮膚科にて修士・博士課程の研究させていただいた時です。私以外の院生のかたは医師の先生としての業務もされておられました。研究室での実験の最中でも病棟から内線電話・PHS呼び出しが入れば飛んで行かれる毎日。医師ではない私は地元の複数の社長様から『発表スライド作り』『文献調査』『学習テキスト作成』を単発でいただくバイトをしており時間の融通が利きました。ご多忙な医師の先生と一緒に研究をさせていただく場合や、ご指導をいただける研究の時、私で出来る部分は少しでも多くやっておこうと工夫しました。それでも私ではどうにもならない部分は先生にお願いせねばなりません。そして夜中、病棟での激務後に研究室に戻って来られ、1つ1つ丁寧に私の言葉を聞きながらご指導くださる医師の先生のお姿に、自分の『研究の技術』はもちろん『お伝えする技術』も向上させねば先生の睡眠時間が無くなってしまうと焦りました。同じく院生時代の話、早朝のゼミ・報告会ですが、病院の診察開始時間までの短時間で済ます必要が有りました。院生の皆様全員が同じ条件でして、5分間で簡潔に説明して教官から次の指示・判断を仰ぐ真剣勝負。このゼミの時間、皆様のプレゼン方法を徹底的に研究しました。短時間のうちに数多くの研究内容報告・相談を受けている聞き手(教官)に対し、何が必要な情報かの精査と洗練された言葉、かつ「ここは、これと似ていますが全く違うものです。」のような的確な補足事項。これらを聞きながら「私もいつかこのようなプレゼン能力を習得したい」とあこがれ、今も鍛錬中です。

これらの経験から、餅つきのようなテンポ良い連携が出来るよう技術を常に向上させようと工夫を重ねております。

次号に続きます。

  最後のページまでお読みいただき、ありがとうございました。

    差し支えが無ければ回覧いただけると幸いでございます。

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