機能食品通信051号

■今回のテーマ

・ 西川先生と階段と梅田

・ 磯田先生の複数専門分野の融合

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

気温が更に寒くなってまいりました。皆様、お身体にはお気を付けください。先月号の『弊社の臨床試験の評価可能項目と実施体制』に関する記事に「ついに節目の50号まで発刊されましたね。読み応えがありましたよ。特に測定可能な項目例はインパクトがありました。多くの項目が測定できるのですね!! 本件をもっと、もっと強調されたらいいかと思います。」「臨床試験を実施する時に数多くの専門家・研究員・運営スタッフさんのチームワークが必要なのですね。」「臨床試験に関わられる方々と

の出来事(逸話)を聞いてみたいです。」「どんな方々が試験を実施されているか分かって良かったです。」などのお言葉・メールをお送りいただきました皆様、誠にありがとうございました。

西川先生と階段と梅田。

先月号にて、弊社が多くの方々に支えられ再現性の高い正確な臨床試験を実施しております事と、支えてくださっている『専門家の先生・医師の先生』『看護師さん』『研究員の先生・皆さん』『カメラマンさん』『運営スタッフ』の業種・担当内容をご紹介しました。今月号は『専門家の先生・医師の先生』のうち2名の先生についてお話させてください。

 

 おひとかた目は、NPO法人 みえ治験医療ネット 常務理事・三重大学医学部附属病院 臨床研究開発センター センター長・教授(この12月までは三重大学大学院医学系研究科 臨床創薬研究学講座 教授もご兼任)の西川政勝教授のお話です。

先生は様々なご研究・医師としてのお仕事の他に、三重県内での治験ネットワークを構築・運営され、新薬の治験・既存薬の臨床研究の支援にも取り組まれていらっしゃいます。

 弊社の設立時から【計画書作成・倫理委員会申請・被験者同意取得・有害事象発生時の対応体制などの構築】【内科関係の臨床試験時の統括医師】【内科以外で新しい評価系を作る時の技術アドバイザー】【内科以外の試験に於いて血液による安全性が必要な場合の安全性アドバイザー】などをお引き受けいただいており、弊社の育ての親のお一人として成長を助けていただいています。

 西川先生との出会いをお話させていただく前に、その直前の梅田の昔話を。あれは10年前、機能食品研究所の設立のための準備をしていた時の事。当時、三重大学大学院医学系研究科の院生だった梅田は皮膚科で『痒みを音で評価する研究』をしておりました。研究室を見渡すと私以外の大学院生は『医師の先生』『大学や短大の先生をされていらっしゃる医療従事者の先生』でして、研究と同時に患者さんの診察・治療・若手医療従事者の育成等をされていらっしゃいます。私は研究に打ち込みながらも『同じ研究室の大学院生の皆さんは研究以外でも活躍されていらっしゃる。一方、私は世の中のお役に立てていない。』という気持ちが膨らみ、何か出来ないかと色々と考えました。そんな時にご縁がありました鈴鹿商工会さんが、数社の社長様をご紹介してくださったので社長様がたのご要望を伺い「これならばお手伝いできますよ。10時間分の時給&交通費でいかがでしょう?」のように具体的な所要時間等を提示してお仕事を引き受けさせていただく事になりました。『中小企業の社長さんがプレゼンテーションされる時の発表スライド作り(作図・作画・読み原稿作り)』『商品紹介のビデオ動画撮影&編集』『子供たちにパソコンで行動をプログラミングできる動力&マイコン付きレゴブロックを教える教材作り&講師』『特許を調べ、その内容を分かりやすく説明』『論文調査』などをお任せいただきました。

 そんななか、様々な方々のご支援・ご協力のもと食品やサプリメントの臨床試験会社を作ろうという事になりビジネスプランを練り始めました。その時、西川先生と初めてご面談いただき「食品やサプリメントの臨床評価会社を作りたいです。しかし私のみの技術力では未熟すぎて何ともなりません。」とお話しましたところ「良いですよ、協力しましょう。」と笑顔でお答えいただけました。あの時の先生の笑顔が今も忘れられません。

 西川先生ですが日々新しい方法・技術・仕組みを作り続けられ、お会いするたびに前回伺ったお話は完成され、更に新しい事をされています。たとえば「三重県内にある100を超える病院をネットで繋いで、医療情報データベースを構築すると、とてつもない大規模の病院で試験を実施している事と同じになるよ。」と伺った数ヶ月後には「プログラマーさん達と入念に打合せをして完成したよ。」と笑顔でおっしゃられるのです。想像を絶する構築力・作業量・情熱を注ぎ込まねばならない事でも、先生はサササっと駆け足で作られ、次にお会いした時には「私はね、●●●な治験のやりかたがあると良いなと思って考えているんだよ。」と次の構想に着手されているお話をしてくださいます。

 私ですが、常に自分は階段を上り続けておりその階段は終わりが無いと思っております。その階段をものすごい速度で駆け上がられる西川先生のお姿に私の頑張りなんて未だ未だ足りなさすぎると気が引き締まります。

磯田先生の複数専門分野の融合

 三重大学医学部附属病院皮膚科 副科長 磯田憲一先生についてお話させていただきます。

「食品・サプリメントの臨床試験受託します」と言って起業しましたが、私の大学院時代から指導教官をしていただいております皮膚科 教授・科長 水谷 仁先生と副科長 磯田憲一先生のご指導・ご支援とお客様からご要望いただきましたおかげで皮膚関連のお仕事も頂戴できるようになりました。

 弊社がお客様からご相談をいただきますと水谷先生と磯田先生のご支援のもと、試験デザインを作り上げます。そして統括医師・現場指揮を磯田先生にお引き受けいただき臨床試験を実施いたします。

 磯田先生との出会いは10年以上前、私が大学院生として皮膚科に所属させて戴く事が決まった時です。自己紹介時に張り切りすぎて舌がもつれてしまいましたが、磯田先生は暖かい笑顔で「頑張ってね」と言ってくださいました。その数日後、研究室の先輩である医師の先生から「三重大工学部さんに痒みを音で測る研究を提案に行くんだけど、梅田君も一緒に行ける? 水谷先生と磯田先生から梅田君も連れていくようご指名があったんだよ。」と伺い驚きました。水谷先生と磯田先生が新人の私を信じて任せてくださったと思うと嬉しかったです。ご期待にお応えせねばと、工学部さんでの打合せで知らない単語・内容が出てきたら書き留めておき次の打合せまでには調べておく繰り返しをし、少しでも多くの事を理解し研究のお役に立てるようにと努力しました。この計測機作りの企画からだんだん形になっていく行程を体験させていただくなかで得た様々な知識や技術は、かけがえのない宝物になりました。

しかし、なぜあの時にご指名いただけたのだろう?とずっと気になっておりました。ひょっとすると「農学部出身です」とご挨拶した時に舌がもつれて滑舌(かつぜつ)が悪く「コウガクブ出身の梅田です。」と聞こえてしまっていたからと思い、今こそチャンスとこの文章を磯田先生にご覧いただきながら伺いました結果、やはり聞き違いとの事でした。

磯田先生ですが、工学分野にも深く携わられておられます。先生のお部屋に伺いました時に電子工作で【学会の総会でスライドを送れるようにするスイッチ】を自作されていらっしゃったり、携帯ゲーム機(当時、携帯電話やPDAよりも発色が良い液晶を採用されていた)で皮膚科分野の勉強が出来るソフトを自作&学会発表されていたりと、思いを形にされるお姿を何度も拝見しております。他にも聞いた話ですが、医療現場で使える道具を数多く作られているそうです。

 弊社の皮膚測定は様々な機器を使います。なかには測定機を製作する時も有ります。それらの行程において磯田先生から「これは、こういう仕組みのこういう機器だから、皮膚の特性上このような使い方が良いよ。あと、ここで出てくる数値には注意をするようにね。この部品は消耗しやすいと思うから替えの部品が居るね。」と医学と工学の両方の観点からご指導をいただけますため、弊社は様々な観点・視点から測定方法の精度向上を実現し続ける事が出来ております。

 その磯田先生から数年前に「君は学部の農学と、大学院の医科学の経験の両方を活かすと良いよ。」とアドバイスをいただき、私も頑張れば魅力的な何かが生み出せるのではと思えるようになり、その事を思い出すたびに励みになっております。

 このように『医療・研究で必要な道具・システムが次々と生み出される様』を間近で拝見させていただけるおかげで、私も将来そのような事が出来るようになりたいと思っております。常に新しい分野を学び続け、それらが自社のサービスの発展に繋ぐための方法を常に模索し続けております。これからもお客様のお役に立てるよう世の中の様々な技術を勉強しながら精進いたします。

  最後のページまでお読みいただき、ありがとうございました。

    差し支えが無ければ回覧いただけると幸いでございます。

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