機能食品通信037号

  • ■ 今回のテーマ

・機能食品研究所は、なぜ10日で速報を出せるのか?(第6回:速報編)

機能食品研究所、梅田です。いつも大変お世話になっております。

「新スタートレックの話題が2号連続で出て来ましたね。」「測定機器の故障時の対応手順を知れて良かったです。」「依頼した試験を見学できるシステム、良いですね。」「機器持ち込みや、依頼者自らが測定者になれるというのも魅力的です。」「いつも通信を読んでいますよ。」というメール内の追伸・お会いした時にコメントをいただきました。暖かいお言葉、励みになっております。ありがとうございます。

機能食品研究所は、なぜ10日で

   速報を出せるのか?(第6回: 速報編)

前回は行程の「⑤試験実施」までお話させていただきました。

全体の流れは以下の通り→【①仕様書作成。②計画書作成:仕様書を基に文章化。③倫理委員会:ヒトでの試験をする為に計画書等の審査。④被験者募集:試験の目的に最適なモニターさんを選出。⑤試験実施:被験物質を摂取・使用し、定期的に測定。⑥速報:主要解析項目のデータ集計・グラフ化。⑦グラフ案:グラフ案を作成。⑧文章案:文章案を作成し、納得のいくまで練り上げ。⑨完成:仕上げ。】

今月号は、「⑥速報」の創意工夫や体験談をお話しです。

■話し声がパッタリ止む時期。

弊社は梅田が営業マンをしております。営業のご挨拶から、試験内容の打合せ、試験の実施、統計解析・グラフ化、報告書の納品まで全ての行程にて梅田が一貫して窓口を行っております。

どの行程もお客様のお考えと想いをしっかりと伺い、私は「それならば、この測定項目とこの計算方法が最適です。」「では、このデータも参考用にとっておきましょう。」「この工夫をする事により精度を更に上げ、細かな有効性データも見逃さないようにします。」とトコトンまで何度も熱い気持ちで打合せを重ね、お客様の目的・目標を実現するお手伝いをしております。 

いよいよ明日から試験本番(摂取・塗布・使用開始)がスタートですという時の話。その時、梅田はお客様に「速報提出時、つまりキーオープン(群の内訳開示)完了まで、試験の公平性を守るため、感情を入れないメール文章での連絡に切り替わります。お手数をおかけしますが、なるべくメールでの連絡でお願いします。」とお願いしております。

これには理由が有ります。試験実施中に電話でお客様と連絡を行った場合「あれ?梅田の声のトーンがいつもより明るい気がする。何か良い結果が出ている事を隠している?」とか「梅田の声のトーンが気のせいか低いな、外出先だから声を押し殺しているか、もしくは試験結果が良くなかったのを隠している?」「この話口調だとポジティブな結果だったと思う。ネガティブな結果だったら、ここまでスラスラと喋らないだろうから・・・」のようにお客様側で深読みが生じるかもしれません。

私を含め弊社のスタッフのうち一部の者は、試験の実施中に安全性に関わるデータには目を通しております。その理由ですが、試験が終わってから血液データ等の結果を見たら、実は試験最中に有害事象(身体に悪い影響が発生)が起きていた事が分かったなんて事が有ってはいけません。安全性の観点から常にデータを把握しておく責任が有ります。原則として、有効性に関わるデータは把握しないようにしておりますので、試験中は知りません。 しかし、お客様からしましたら「試験中の時期でも実は知っているはず。」と思われて当たり前です。私が逆の立場でも、そう思います。私の話す内容がお客様の深読みを生じさせてしまうなんて、私って罪作りな男です。このような理由から、お客様側で深読みをされなくても済むようにするためにはどうしようと考えました。その結果、口頭は失言のリスクが有るので、何度も推敲できるメール連絡にすれば良いという結論に至りました。沈黙は金なのです。

このようにして、試験前は【熱血梅田】、試験中は【口を開かない梅田】、速報後は【熱血梅田】という、流れが生まれました。

試験中はメールで「ただいま4週目測定が無事に終了しました。医師問診に於ける脱落者無しです。」「4~8週目用の荷物、計5箱、確かに受領し内容物確認を完了しました。」のようになるべく要件のみを短文で書いて済ませてしまいます。試験前はあんなに色々と熱く打合せを重ねていたのに試験が始まったら梅田が静かなので「少し寂しいね。」と言われた事もあります。

要件のみを短文で書く時ですが、言葉足らずが原因で失敗をした事があります。機能食品通信18号と重複しますが、それは、速報データが完成した木曜の昼の話です。早く結果をお伝えしたいという気持ちで速報用のデータ処理を頑張り、試験結果の速報データが出来上がりました。私は心の中で『いつも通り1晩寝かして、明日(金曜)になってから最終チェックをしてから提出しようか? まだ提出締め切りまで余裕があるけど、お客様からしたら早くにお知りになられたい情報なのは明らかと思う。 明日の金曜にお見せできればお客様は週末をモヤモヤせずに過ごしていただける。もし明日がご出張ならば1晩寝かさず本日中にお渡しした方が良いのでは。』と思ったのです。さっそく私はメールで「本日(木曜)または明日の金曜の中でメールとお電話をできる時間帯をお教えください。」とお送りし、回答を待ちました。するとお客様から「木曜(本日)はいつでもOK、金曜(明日)の14~15時以外はOKですよ。」と回答をいただきましたので、では明日の金曜17時に宜しくお願いしますという事になりました。そして翌日の17時に速報メールをお送りし、間髪入れずにキーオープンのメールを戴きました。この瞬間に感情が解禁です。すぐにお電話で結果について感情を隠すこと無くお話をさせていただきました。その時、お客様から「昨日のメールですが、ひょっとしたら悪い話だからメール直後に電話でお話をしようという事かなと、深読みしていました。良い結果だったので気にしていませんが。」という感想を教えてくださいました。お客様は笑いながら教えてくださいましたが、今の今までドキドキされていた事は事実です。今後こんな事は決して有ってはならないと反省し、次からは試験開始前に「今から感情を入れないメール文章でのやりとりとなります。特にキーオープン直前に細かく日程を伺うメールを送りますが、深読みしないでください。」と予めお伝えする再発防止策をご報告いたしました。

このように常日頃から気をつけて行動をしておりますが、私の修行が未だ足りないため、どうしても気づかない事もあります。そのため、このようにお客様から感想のお言葉(&機能食品通信への掲載のご許可)を戴けます事を、とてもありがたく思っております。皆様、お気づきの点等ございましたら、どんな些細な事でも是非ともお知らせください。

■10日で速報を出せる方法。

弊社は通常、試験の最終日(最終測定日)から、データ量にもよりますが約14日で、有効性に関する速報データ・グラフをお出ししております。お出しした内容をご覧いただいたお客様から「早いね。」「この期間で、これほどの情報が出てくるとは驚き。」と言っていただけている事から、ご満足いただけていると実感しております。

お客様は1日も早くデータをご覧になられたいという気持ちです。そのお気持ちに応えるためにも、速報データを迅速に作成するための効率的なシステムを3つ作りました。

   ①ほぼ自動の作表システム

②統計解析とグラフの自動作成

   ③オリジナルのチェック表

これら3つを簡単に説明いたします。

【①ほぼ自動の作表システム】は、測定現場にて測定機器からパソコンに自動記録されたデータをそのまま使って作表できるスグレモノです。パソコンに繋がっていない機器や自動記録非対応の機器の場合も、少ない作業で作表できるようになっております。

【②統計解析とグラフの自動作成】は、①の行程で作った表をそのまま統計解析ソフトにかけられるようにしてあります。そして各種グラフを即座に作れるような雛形を各種用意してあります。

これら①と②については、いつか、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の冒頭出てくる、朝、ベッド脇に有る目覚まし時計のアラームを止めると、それに繋がれたトースターや玉子焼き機が自動で作動し朝食が完成というカラクリのように、1つの入力で多数の成果物が自動で出てくるような洗練したシステムにしたいと思っております。

【③オリジナルのチェック表】は、速報作成の各工程に於いて一切の先入観を捨てた状態のヒトの目でトリプルチェック(3回まわりの確認)をする時に、無駄なくスムーズに行えるチェック表です。

 これら3つを駆使すれば量にもよりますが約14日で速報データをお出しできます。もっと早く速報が必要な場合は、なるべくご契約前にご相談ください。10日以内も可能です。月並みな方法で恐縮ですが、ご相談をいただきました時に予定表の空きがあれば、全て速報作りを入れ、努力と根性で更なる期間短縮を実現します。その場合は特急料金がかかります事は、ご容赦いただきますようお願いします。

 このように、機能食品研究所はお客様の「早く正確な結果を知りたい」というお気持ちに応えられるよう速報作成の技術を磨いております。

          そして、次の工程「⑦グラフ案」へと進みます。

回覧・印

 最後のページまでお読みいただき、ありがとうございました。

    差し支えが無ければ回覧いただけると幸いでございます。

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