被験物質・対照物質のご準備について

倫理委員会への申請書を書き上げ、メーカー様と試験担当の先生のご確認をいただき大学病院に提出。次は被験者様募集の準備にかかるのですが、この頃からメーカー様には被験物質と対照物質のご準備計画を立てていただく事が多いです。

被験物質と対照物質の準備方法について。
 被験物質のご準備について、お客様と打合せをする時に容器、ご提供いただく時期、数などについてお話します。

■容器
 容器ですが、いずれの群も全く同じ容器でお願いします。容器自体には何も記載しないでいただきたいです。何か書かれていたりすると被験者様に「自分がどちらの群だろうか?」と勘ぐりされてしまう可能性が有るためです。研究という性質上、対照物質の存在を被験者様もご承知の上でご参加ですが、少しのヒントを見かけると心の中に住まう探偵が「何だろう?」と思ってしまうものです。

もし何かしらの目印を付けられる時は、簡単に剥がせるシールでお願いします。弊社側でシールを剥がし、被験者様のID番号に貼り替えるからです。A群・B群のようにアルファベットを振っていただくのですが。発音が似ているアルファベットの組み合わせはお避けください。B群・D群やM群・N群、L群・R群とか発音・聞き取りミスによる悲劇が発生してはなりません。

 このように容器に何も記載されないようお願いしておりますが、製造年月日は記載しても良いですかというご質問をいただく事もあります出来ましたら、いずれの群も同日にしていただけるとありがたいです。

 容器にシールを貼られない場合は容器を入れて宅配便で送っていただく時の段ボール箱の表面に「A」とか「B」のようにどちらの群かを記載いただきます。

 念の為の確認ですが、決して「被験物質」「プラセボ」のように書かないでください。弊社も関係者の先生もA群が何でB群が何かは知らない状態で試験を実施せねばならないからです。これを二重盲検(ダブルブラインド)と言い、恣意が入らない公平な試験方法です。どちらがどの群かを知っていると、この方は血圧が低くなるはずなのに何故か高いな、再度測ってみよう・・・等という恣意が無かったと証明出来ません。

 創作話を例とします。『お客様が宅急便を発送された時の話。お客様から「さっき、宅配便を発送したんだけど段ボール箱にプラセボとデカデカと書いてしまった。どうしよう。」と連絡がありました。宅配便の伝票番号によると未だお客様の近所の集配所周辺に有ったため、事情を説明してメーカー様にお戻ししていただきました。もし弊社に届いてしまっていたら、ご返送にかかる日数が余分にかかる所でした。』

■ご提供いただく時期
 ご提供いただく時期ですが、被験者様にお渡しする1週間ほど前に弊社に到着として戴いております。万が一、先述のような理由でご返送して再送していただくという事が発生しても間に合うようにと設定すると1週間ほど前という事になります。

■数
 数ですが多めにご準備いただきます。可能でしたら2倍以上ご準備いただき、余った分は御社様で保管しておいていただけますと幸いです。

 理由の1つとして、被験者様側で事故が発生する事が有ります。愛犬が容器を倒して割ってしまった等、様々です。そういう時は弊社に保管してある予備を被験者様の自宅まで速やかにお届けします。そのため、少し多めに弊社に送っておいていただきます。

 他の理由は、メーカー様から弊社に届く間等に発生する事故です。創作話を例とします。『宅配便業者さんから「ここ数日、快晴なのに何故か段ボールの底がビチャビチャです。底が抜けないよう気を付けてください。」と言って渡され、恐る恐る段ボールを開封すると中身の液体が漏れているものが多数。急いでお客様に連絡しました所「大丈夫、こんな事もあろうかと3倍作ってあります。まずは代わりを急いで送る作業をしますので、ビチャビチャな方の返送方法は後ほど電話しますね。」とご回答いただき、事なきを得ました。』このように輸送中の事故で万が一の全滅が発生した時用に御社様にもう1回分ほどストックしておいていただけると非常に助かります。

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